一度植えれば、外葉を1枚ずつ取りながら何か月も穫り続けられる。 結球しないので、収穫を待つ必要もありません。

ケールはキャベツの祖先にあたる野菜です。キャベツを「丸くならないまま育てた姿」と考えると分かりやすくなります。

この記事では、東北種苗の栽培解説をもとに、まく時期の選び方とかき取り収穫の進め方をまとめます。

キャベツとの違い

ケール キャベツ
結球 しない する
収穫 外葉から1枚ずつ、長期間 1回で株ごと
栽培期間 長く穫り続ける 結球したら終わり
性質 生育旺盛で育てやすい 結球の管理が要る

東北種苗は、ケールをキャベツの祖先種とし、生育旺盛で育てやすいと説明しています。

結球させなくていいぶん、家庭菜園では失敗が少なくなります。キャベツの栽培はキャベツのプランター栽培にまとめています。

葉の形には種類があります。縮れの強いカーリー系、平たく細長いトスカーナ系、観賞用に近い色の濃いもの。どれも同じ育て方で作れるので、使い道と見た目で選んでかまいません。青汁に使われるのは苦味の強い系統ですが、サラダ向けに苦味を抑えた品種も出ています。

生食したいなら、苦味を抑えたサラダ向けの品種を選んでください。袋の説明に用途が書かれています。

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A row of kale plants in a vegetable garden with ruffled leaves and visible bare lower stems where le

結球しないアブラナ科には、もうひとつコールラビがあります。 こちらは葉ではなく、茎の根元が球状に膨らんだ部分を食べます。生育適温15〜25℃で、サカタのタネも「キャベツより栽培しやすい」としています。

株間20〜40cmを取る理由と、取り遅れると割れる収穫の目安はコールラビの育て方で解説しています。

まく時期

夏の高温期を避けるのが要点です。 東北種苗ははっきり注意しています。

30℃以上ではうまく発芽しません。夏の暑い時期のタネまきは避けましょう

時期 可否
春(3〜4月) ○
真夏(7〜8月上旬) × 発芽しない
夏の終わり〜初秋(8月下旬〜9月) ◎ もっとも作りやすい

家庭菜園なら秋まきが安定します。 涼しくなってから育ち、冬に向かって味が乗ります。

春まきもできますが、夏に向かって気温が上がるぶん虫の勢いが強くなります。葉を長く畑に置く野菜なので、害虫の少ない季節に当てたほうが管理は楽です。

まき方

  1. 育苗箱かポットにまく(覆土は薄く)
  2. 本葉4〜5枚で定植
  3. 株間60cm

東北種苗が示す株間は60cmです。ケールは大きく育ちます。 キャベツと同じ感覚で詰めると、葉が重なって風が通らなくなります。

葉が触れ合うほど混んでいると、内側が蒸れて病気が出ます。株間を広く取ることは、そのまま病害の予防にもなっています。空いたところには、収穫の早い葉物を挟んでおくと場所が無駄になりません。

背が高くなる野菜なので、トンネルの高さに余裕があるものを選んでください。目合い1mm以下が目安です。

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プランターなら1株。 大きめの容器を1つ使うほうが、結果としてたくさん穫れます。

根は深くまで張ります。浅いプランターでは株が小さいまま止まるので、深さのある容器を選んでください。土の量が確保できれば、ベランダでも十分な大きさに育ちます。

かき取り収穫

この野菜のいちばんの利点です。

東北種苗の説明はこうです。

草丈が30cm以上になってきたら、順次外側の葉から収穫します。葉の付け根を残して、株を傷めないように収穫

手順

  1. 草丈30cm以上になったら始める
  2. いちばん外側の葉から取る
  3. 葉の付け根を残して切る
  4. 中心の若い葉は残す
  5. 1株から一度に3〜4枚まで

中心を残すことが、続けて穫るための条件です。 生長点を傷めると、そこで終わります。

取りすぎにも気をつけてください。一度に葉を半分以上落とすと、株が光合成をまかなえなくなり回復が遅れます。必要な分だけを、数日おきに取るのがいちばん長く穫れるやり方です。

下から順に取っていくので、株は上へ伸びながら茎が裸になっていきます。 ヤシの木のような姿になりますが、これが正常です。

背が高くなると風で倒れやすくなるので、支柱を1本添えておくと安心です。茎は太く丈夫なので、ひもで軽く留める程度で足ります。

同じ「下葉から取る」育て方は芽キャベツのプランター栽培でも使います。

どのくらい穫れるか

条件がよければ、半年以上穫り続けられます。 春まきなら夏を越えて秋まで、秋まきなら冬を越えて春まで。

1株から取れる葉の枚数は、育ち方次第で数十枚にのぼります。家族で食べる量を考えると、2株もあれば足りる計算です。

株が老化して葉が小さくなってきたら、更新の合図です。

春になるととう立ちして花茎が立ちます。この段階になると葉は固くなりますが、つぼみは菜の花と同じように食べられます。株を抜く前に、ひと品分だけ収穫できるということです。

時期をずらして2株植えておくと、片方が終わる頃にもう片方が穫れ頃になります。長く使いたいなら、この重ね方が確実です。

寒さで甘くなる

気温が下がる時期、特に夜間の冷え込みがあると、甘味が増すとされています。

霜に当たったあとのケールは、苦味が和らぎます。 寒さに向かって質が上がる野菜なので、秋まきなら冬がいちばんおいしい時期になります。

これは葉物全般に共通する性質です。凍らないように植物が糖をためこむため、結果として甘く感じられるようになります。

時期 味
夏 苦味が強く出やすい
晩秋〜冬 甘味が増し、苦味が和らぐ

生で食べるなら冬です。夏に穫れたものは、加熱したほうが食べやすくなります。

苦味は、葉の中心を通る太い葉脈に強く出ます。生で使うときはここを切り落とすと食べやすくなります。切り落とした葉脈も、スープや炒め物に入れれば無駄になりません。

アブラナ科としての備え

虫と病気は、キャベツや小松菜と同じものが来ます。

対策 内容
防虫ネット 定植と同時にかける。 目合い1mm以下
連作を避ける 東北種苗も他のアブラナ科野菜との連作は避けるよう示す
株間を確保 風が通らないと病害が出る
外葉の点検 葉裏を見る習慣をつける

かき取りで株が長く畑に残るぶん、虫に狙われる期間も長くなります。 ネットは最後までかけたままにできる張り方にしておいてください。

背の高くなる野菜なので、トンネルの高さにも余裕が要ります。葉がネットに触れたままになると、そこから虫が入り込みます。支柱を足して持ち上げられる作りにしておいてください。

主な害虫と対策はコナガの対策に、ネットの張り方は防虫ネットの使い方にまとめています。

根がこぶ状にふくらむ病気は根こぶ病の見分け方と対策を参照してください。

前の年にアブラナ科を作った場所は避け、少なくとも1年、できれば2〜3年あけてください。限られた区画で回すなら、プランターを併用して逃がす方法もあります。

よくある質問

Q. 夏にまいてもいいですか?

避けてください。30℃以上ではうまく発芽しません。夏の終わりから初秋にかけてまくと、涼しい時期に育ち、冬に向かって味も乗ります。

Q. 株間はどのくらい必要ですか?

60cmが目安です。ケールは大きく育つため、キャベツと同じ感覚で詰めると葉が重なり、風が通らなくなります。プランターなら大きめの容器に1株が確実です。

Q. どこから収穫すればいいですか?

いちばん外側の葉からです。葉の付け根を残して切り、中心の若い葉は残してください。生長点を傷めると、そこで収穫が終わります。

Q. 苦味が気になります。

気温が下がる時期、特に夜間の冷え込みがあると甘味が増すとされています。秋まきにして冬に収穫すると苦味が和らぎます。夏に穫れたものは加熱して使ってください。

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まとめ

  • キャベツの祖先種。 結球しないぶん長く穫り続けられる
  • 30℃以上では発芽しない。 夏まきは避ける
  • 家庭菜園で安定するのは夏の終わり〜初秋のまき時
  • 株間60cm。 大きく育つので詰めない
  • 収穫は草丈30cm以上から、外葉を付け根を残して。中心は残す
  • 夜間の冷え込みで甘味が増す。 冬がいちばんおいしい
  • 他のアブラナ科との連作は避ける。 防虫ネットは定植と同時に

中心を残して、外から1枚ずつ。 これだけで半年穫れます。


参考