大葉によく似た葉ですが、香りがまるで違う。エゴマはシソと同じシソ科シソ属で、見た目は近いのに別の植物として扱われます。
葉も実も使えます。 焼肉を巻く葉として、あるいは油や五平餅に使う実として。どちらを狙うかで、育て方が変わります。
この記事では、サカタのタネの解説をもとに、まく時期と摘心のしかたをまとめます。
強健で育てやすい
サカタのタネは、この植物を「非常に強健で育てやすい野菜です」としています。
連作にも比較的強いとされますが、条件があります。シソ科の作物の後作は避けるのが望ましいとされています。
シソ、バジル、ミント。これらを作った場所は避けてください。ベランダでシソを育てる方法や室内でバジルを育てる方法で扱っている作物が、すべて同じ科です。
半日陰でも育ちます。 日当たりの弱い場所の候補は日当たりが悪い庭でも育つ野菜・ハーブ10選にまとめています。
シソとの違いは香りです。シソがさわやかな清涼感をもつのに対し、エゴマは独特のこくのある香りをもちます。見た目が似ているので同じものと思われがちですが、使う料理は分かれます。韓国料理で焼肉を巻く葉は、ふつうこちらのエゴマです。

まく時期
焦らないことが要点です。
サカタのタネは発芽適温は20〜25℃とし、気温が十分に上がった5月下旬〜6月上旬の種まきを勧めています。
早くまいても、気温が足りなければ発芽しません。 他の夏野菜より遅めだと覚えてください。
地域差もあります。寒冷地では6月に入ってからでも遅くありません。逆に暖地では5月中旬から可能ですが、早すぎると茎葉が茂りすぎて倒れやすくなるとも言われます。畑が空くタイミングに合わせて決めてかまいません。
葉を採るか実を採るかで向く品種が変わります。種袋の用途欄を確かめてください。
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覆土は薄く
ここが、種まきでいちばん大事な点です。
エゴマは光を必要とする種子のため、覆土は薄く、5mm程度にします
5mm。 それ以上かぶせると発芽しません。まいた後は手のひらで軽く鎮圧します。
鎮圧するのは、種と土を密着させて水が回るようにするためです。押さえずにおくと、表面の種が乾いて発芽が止まります。
水やりも、強い流れで上からかけると種が流れます。細かい霧か、底面から吸わせる方法が向きます。
種を一晩水に浸けてからまくと、発芽がそろいやすくなります。
間引きと株間
畑に直まきした場合の手順です。
- 本葉2枚の出初めに、株間10〜20cmへ1回目の間引き
- 本葉3〜4枚で、節間の詰まった株を残す
- 最終的に株間30〜40cm
最後は30〜40cm。 かなり広く取ります。株が大きく茂るためです。
節間の詰まった株を残すというのが選び方の基準です。間延びした株は、そのあとも倒れやすく収量も上がりません。
苗から育てる場合は、本葉5〜6枚、草丈15〜20cmになったころが定植の目安です。育苗には30〜40日ほどかかります。
育苗には清潔な土が向きます。肥料分の少ないものを選ぶと、徒長しにくくなります。
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摘心が収量を決める
この作業をするかしないかで、収穫量が大きく変わります。
サカタのタネの指示は具体的です。
草丈が30cm以上になったら、株元から3〜4節を残して摘芯します。わき芽から伸びた枝は、さらに2〜3節を残して摘芯します
上を止めて、横に広げる。 1本の茎を伸ばすより、枝を増やしたほうが葉の総数は増えます。
摘心せずに育てると、1本の茎がまっすぐ伸びて、上のほうにだけ葉がつきます。背が高くなるぶん風で倒れやすく、収穫も手が届きにくくなります。止めることで、株は低く横に広がります。
タイミングにも条件があります。花芽ができる前に済ませます。
花が咲きはじめてからでは遅い。 草丈30cmを超えたら、迷わず止めてください。
同じ考え方は夏のハーブ管理でも使います。シソ科の葉物に共通するやり方です。
摘んだ柔らかい葉は、そのまま食べられます。捨てないでください。

葉を穫るか、実を穫るか
どちらを狙うかで、途中の管理が変わります。
葉を穫る場合
種まきから約2カ月後、わき芽の葉が10cm程度になったら収穫適期です。葉の主な旬は7〜9月。
花が咲くと葉の味が落ちます。 葉が目的なら、つぼみの段階で摘み取ってください。
収穫は下の葉から順に取ります。株の上部を残しておけば、次が伸びてきます。
使う分だけ、そのつど摘むのがいちばん新鮮です。香りは収穫後すぐから落ちていくので、まとめ採りして冷蔵するより、必要なときに畑へ行くほうが向いています。
実を穫る場合
中生種の場合は10月中旬ごろが目安です。葉全体が黄色くなり、穂先が茶色くなり始めたら刈り取ります。
ここで注意があります。実を採る予定なら、8月以降の摘心は避けてください。 花穂が大きくならなくなります。
刈り取った株は数本ずつ束ね、風通しのよい場所に吊るして1週間ほど乾燥させます。その後、新聞紙の上で枝を叩くと種が落ちます。
収穫が遅れると種が自然に落ちます。 莢が茶色くなり始めたら、様子を見ながら日を決めてください。


肥料は控えめに
肥料はほとんど要りません。
収穫が始まったら、2週間に1度くらい、株の勢いを見ながら与える程度で足ります。
窒素肥料を施しすぎると草丈が伸びすぎます。 葉は大きくなりますが、茎が軟弱になって倒れやすく、香りも薄くなります。
痩せ気味で育てたほうが、味は乗ります。
葉の色が薄くなってきたら、そのときだけ足せば足ります。先回りして与える必要はありません。
害虫
シソ科なので、葉を食べる虫が来ます。
穴が点々と開いていたら、オンブバッタの対策を参照してください。シソやバジルと同じ虫がつきます。
葉を食べる野菜なので、穴が開くと使えません。 定植と同時に防虫ネットをかけるか、見つけ次第手で取るかのどちらかになります。
香りの強い葉なので虫がつかないと思われがちですが、実際にはよく食べられます。バッタ類やヨトウムシも来ます。収穫する葉をきれいに保ちたいなら、張りっぱなしにできるネットを用意するほうが確実です。
よくある質問
Q. いつ種をまけばいいですか?
発芽適温は20〜25℃で、気温が十分に上がった5月下旬〜6月上旬がすすめられています。他の夏野菜より遅めです。早くまいても気温が足りなければ発芽しません。
Q. 発芽しないのですが。
覆土が厚すぎる可能性があります。エゴマは光を必要とする種子で、覆土は5mm程度にします。まいた後は手のひらで軽く鎮圧してください。種を一晩水に浸けてからまくと発芽がそろいます。
Q. 摘心はいつしますか?
草丈が30cm以上になったら、株元から3〜4節を残して摘心します。わき芽から伸びた枝は、さらに2〜3節を残して摘心します。花芽ができる前に済ませてください。
Q. 実も採りたいのですが。
実を採るなら8月以降の摘心は避けてください。花穂が大きくならなくなります。収穫は中生種で10月中旬ごろ、葉全体が黄色くなり穂先が茶色くなり始めたら刈り取ります。
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まとめ
- シソ科シソ属。 非常に強健で育てやすい
- ただしシソ科作物の後作は避ける
- まくのは5月下旬〜6月上旬。発芽適温20〜25℃
- 光を必要とする種子。覆土は5mm程度
- 間引きは本葉2枚で株間10〜20cm→最終的に30〜40cm
- 草丈30cm以上で、株元3〜4節を残して摘心。花芽の前に
- 葉の収穫は種まきから約2カ月、わき芽の葉が10cm程度から
- 実の収穫は中生種で10月中旬ごろ。8月以降の摘心は避ける
- 肥料は控えめに。 窒素過多で草丈が伸びすぎる
5月下旬にまいて、30cmで止める。 この2つだけ守れば、あとは手がかかりません。
参考