ぴりっとした辛みのある葉物。サラダに少し混ぜるだけで、味がしまります。
からし菜はアブラナ科で、タカナの仲間です。NHK出版の資料によれば中央アジア原産とされ、日本では弥生時代から栽培されていたといわれます。そして、タネはからしの原料になります。
この記事では、まく時期で何が変わるかと、何度も穫り続ける方法をまとめます。
春まきと秋まき
NHK出版の資料では、春と秋にタネをまけますとされ、収穫期がこう示されています。
| まき時 | 収穫期 |
|---|---|
| 春まき | 4月下旬〜6月 |
| 秋まき | 10月〜3月中旬 |
秋まきのほうが収穫期間が長くなります。 10月から翌年3月中旬まで、冬を挟んで穫り続けられる計算です。
関東地方では、葉からし菜は9〜10月まきがすすめられています。
秋をすすめる理由
春まきは、気温が上がるにつれて葉が硬くなります。 とう立ちも早く、やわらかい葉を楽しめる期間が短くなります。
一方、秋まきは涼しくなりながら育つので、葉質がやわらかいまま保たれます。寒さに当たると辛みも落ち着き、甘みが出ます。
やわらかさを重視するなら秋。 これが基本の考え方です。
ただし、春まきにも利点はあります。冬を越さないので育てる期間が短く、場所を長く占有しません。畑の空き具合に合わせて選んでください。
同じアブラナ科の葉物では小松菜をプランターで育てる方法も同じ時期に作れます。並べてまいておくと、収穫期がずれて使いやすくなります。

種まきと間引き
すじまきが扱いやすい方法です。
- 浅い溝をつけ、1cm間隔で種をまく
- 薄く覆土し、手で軽く押さえる
- たっぷり水をやる
- 本葉が出たら、混んだところから間引く
- 最終的に株間10〜20cm
間引き菜はベビーリーフとして利用できます。 捨てずに食べてください。
間引くタイミングは、葉が隣と重なり始めた頃です。重なったまま放置すると、どの株もひょろ長く伸びて倒れやすくなります。惜しまず抜いて、その分を食べるほうが結果的に収量は増えます。
辛みの強さは品種で変わります。漬物にするなら辛みの強い系統、サラダなら穏やかなものを選んでください。
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ベビーリーフとして穫る
NHK出版の資料は、早どりの方法も示しています。
ベビーリーフは、タネまき後およそ20日ぐらいの若い葉をハサミで切って収穫します
20日。 成株まで育てなくても、そこで一度収穫できます。
密にまいておいて、まず間引きを兼ねてベビーリーフを採り、残した株を成株まで育てる。この二段構えにすると、同じ面積から長く収穫できます。
そして、重要な注意があります。
成長点(中央の新芽)を切らないようにすれば、その後に伸びる葉も収穫できます
中央を残す。 これを守れば、同じ株から何度も穫れます。
切る位置は、外側の葉の付け根です。中央の小さな葉には手を付けません。
ベビーリーフ栽培そのものはベビーリーフのプランター栽培にもまとめています。
辛みについて
辛みの強さは品種で変わります。
- ベビーリーフ|ピリッと辛みがあり、サンドイッチやサラダに向く
- マスタード系|ワサビのようなすっきりした風味とほろ苦さ
- 黄からし菜|辛みが強く、漬物などに使われる
生で食べるなら若い葉、漬物にするなら育てた葉。 用途で収穫時期を変えてください。
加熱すると辛みは和らぎます。おひたしや炒め物にすると、辛みの奥にある甘みのほうが出てきます。辛いのが苦手な家族がいるなら、生と加熱で分ければ一株を無駄なく使えます。
葉を食べる野菜なので、穴が開くと使えません。種まきと同時にかけられるトンネル用が向きます。
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辛みは、細胞が壊れたときに生じます。 刻む、もむ、噛む。この刺激で辛みが立ちます。そのまま置いておくと飛んでしまうので、食べる直前に切るほうが風味が残ります。
塩でもんで漬物にすると、この辛みが保たれたまま水分が抜けます。昔から漬物に使われてきたのは、味の相性だけでなく、加工しても風味が残るという性質があるためです。
同じく辛みのある葉物はわさび菜のプランター栽培も参考になります。

タカナとの違い
からし菜とタカナは、同じ仲間です。
タカナはからし菜の変種とされ、呼び分けは大きさによることが多くなっています。中型以下のものをからし菜類、中型から大型のものをタカナ類と呼びます。
産地にも傾向があります。からし菜は関東から北の冷涼な地方で多く栽培され、タカナは西日本で多く栽培されています。
種袋の品種名を見るのがいちばん確実です。 どちらを育てても栽培のしかたは大きく変わりません。株間と収穫の目安を、葉の大きさに合わせて調整すれば足ります。 葉の形も、からし菜は切れ込みが深く、タカナは幅広で切れ込みが少ない傾向があります。
害虫と連作
アブラナ科なので、虫は同じものが来ます。
| 対策 | 内容 |
|---|---|
| 防虫ネット | 種まきと同時にかける。 目合い1mm以下 |
| 連作を避ける | アブラナ科野菜の連作を避ける |
| 株間を確保 | 混みすぎると蒸れる |
NHK出版の資料も、栽培のポイントとしてアブラナ科野菜の連作を避けることを示しています。
葉を食べる野菜なので、穴が開くと使えません。 種まきの日にネットをかけてしまうのが、いちばん確実です。
秋まきでも虫はいます。暖かい日が続く9月は、モンシロチョウもコナガもまだ飛んでいます。寒くなるまでは気を抜かないでください。
主な害虫と対策はコナガの対策に、ネットの張り方は防虫ネットの使い方にまとめています。


収穫
草丈30cm程度が収穫の目安です。
引き抜かずに根元をハサミで切ると、土で汚れにくくなります。株ごと抜くやり方もありますが、外葉から順に切っていけば収穫期間が延びます。
切り口から水が出るので、収穫は朝のうちが向きます。
収穫が遅れると葉が硬くなります。 適期を逃さないでください。
冬のあいだは生育が緩むので、慌てる必要はありません。外葉から少しずつ採っていけば、春まで株が持ちます。
とう立ちして花茎が伸びてきたら、葉はもう硬くなっています。ただしつぼみは菜の花として食べられます。 最後にひと品だけ収穫できる、と考えてください。
種を採りたい場合は、そのまま咲かせて莢ができるのを待ちます。採った種がからしの原料です。莢が茶色く乾いてから株ごと刈り取り、乾燥させてから叩いて種を落とします。
よくある質問
Q. 春と秋、どちらにまけばいいですか?
秋まきをおすすめします。収穫期が10月〜3月中旬と長く、涼しい時期に育つため葉がやわらかく保たれます。春まきは4月下旬〜6月の収穫で、気温が上がると葉が硬くなります。
Q. ベビーリーフとして食べられますか?
食べられます。タネまき後およそ20日ぐらいの若い葉をハサミで切って収穫します。中央の成長点を切らなければ、その後に伸びる葉も収穫できます。
Q. タカナとどう違いますか?
同じ仲間です。タカナはからし菜の変種とされ、中型以下をからし菜類、中型から大型をタカナ類と呼び分けることが多くなっています。からし菜は関東から北、タカナは西日本で多く栽培されています。
Q. 辛みが弱いのですが。
品種と収穫時期で変わります。黄からし菜のように辛みの強い系統もあります。また辛みは細胞が壊れたときに生じるため、食べる直前に刻むと強く感じられます。
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まとめ
- タカナの仲間のアブラナ科。 種はからしの原料になる
- 春まきは4月下旬〜6月、秋まきは10月〜3月中旬に収穫
- 秋まきのほうが長く穫れ、葉もやわらかい
- タネまき後20日でベビーリーフとして収穫できる
- 成長点(中央の新芽)を残せば、何度も穫れる
- 辛みは品種と収穫時期で変わる
- アブラナ科の連作を避ける。 防虫ネットは種まきと同時に
- 収穫は草丈30cm程度。遅れると葉が硬くなる
9月にまいて、中央を残して外から採る。 これで春まで使えます。
参考