障子をやめたいと感じる理由は、破れやすさ・張り替えの手間・部屋の暗さの3つにほぼ集約されます。

どれが自分にとって一番の不満かによって、選ぶべき代替案は変わります。破れが問題なら素材を変えるだけで解決しますし、暗さが問題なら窓まわりの構成そのものを見直す必要があります。

この記事では、障子をやめるときの5つの選択肢を、費用・賃貸での可否・和室らしさの残り方から比較します。和室の窓まわりコーディネートとあわせて読むと、自分の条件に合う方法が見つかります。

障子をやめたい理由を整理する

対策を選ぶ前に、不満の正体をはっきりさせてください。ここを飛ばすと、費用をかけたのに不満が残ります。

破れ・穴あきが気になる

小さな子どもやペットがいる家庭で最も多い悩みです。指で押すだけで穴が開き、開くたびに補修が必要になります。

この場合、窓まわりの構成を変える必要はありません。障子紙を丈夫な素材に替えるだけで解決します。後述する「破れない障子紙」が最短の答えです。

張り替えの手間と費用が負担

障子紙の寿命は3〜5年です。日焼けで黄ばみ、湿気で波打ってきます。1枚あたり業者依頼で3,000〜6,000円、6枚あれば2〜4万円かかります。

手間を減らしたいなら、メンテナンスがほぼ不要な素材への置き換えが向いています。

部屋が暗い・外が見えない

障子は光を通しますが、外の景色は見えません。日中でも部屋がぼんやりと暗く感じることがあります。

この不満は素材変更では解決しません。開閉して視界を確保できるもの、つまりロールスクリーンやブラインドへの置き換えが必要です。

掃除がしにくい

桟にほこりがたまり、拭き掃除に時間がかかります。障子の桟は本数が多く、1枚あたり数十本を1本ずつ拭くことになります。

掃除の手間を最優先するなら、フラットな面で構成されたロールスクリーンが最も楽です。日常の手入れ全般は和室の掃除方法にまとめています。

Four small vignettes showing common shoji problems, torn paper, yellowed paper, dusty wooden lattice

選択肢1|破れない障子紙に張り替える

障子の見た目を残したまま、弱点だけを消す方法です。

プラスチック障子紙(ワーロン紙など)

和紙をポリプロピレンやアクリルで挟んだ素材です。見た目は和紙とほとんど変わりませんが、指で押しても破れません。

費用の目安:1枚あたり1,500〜3,000円(材料費) 寿命:10年以上 賃貸:問題なし(元の紙に戻せる)

デメリットは、和紙特有の柔らかい光の質感がやや失われることと、通気性がなくなることです。湿度調整の役割を障子に期待している場合は向きません。

強化和紙

和紙にレーヨンやビニロンの繊維を混ぜて強度を上げたものです。プラスチック障子紙より和紙らしさが残ります。

費用の目安:1枚あたり800〜1,500円 寿命:5〜8年 賃貸:問題なし

破れにくさはプラスチック障子紙に劣りますが、通常の和紙の3〜5倍の強度があります。見た目を重視するならこちらです。

破れない障子紙は幅とメートル数で選びます。障子1枚あたりの必要量を測ってから、少し余裕をもった長さを選ぶと安心です。

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この選択肢が向いている人

破れだけが不満で、障子のある和室の雰囲気は気に入っている人。最も低コストで、失敗してもやり直しがきく方法です。

選択肢2|ロールスクリーンに替える

障子を外し、窓枠にロールスクリーンを取り付ける方法です。

費用の目安:1窓あたり5,000〜20,000円 賃貸:突っ張り式なら可 和室らしさ:色柄の選び方次第で残せる

上げ下げで採光を自由に調整でき、掃除は表面を拭くだけです。障子と比べて格段に手間が減ります。

和紙調や織物調の生地を選べば、和室の雰囲気を損ないません。詳しい選び方と取り付け方法は和室にロールスクリーンを取り入れるで解説しています。

つっぱり式のロールスクリーンなら工事不要で、賃貸でも取り付けられます。サイズ展開が豊富なので、窓の内寸を測ってから選んでください。

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注意点は、完全に上げても窓上部に本体が残ることです。窓を最大限に開放したい場合は、次のプリーツスクリーンのほうが収まりが良いことがあります。

選択肢3|プリーツスクリーンに替える

蛇腹状に折りたたまれる構造のスクリーンです。和室向けの製品が多く用意されています。

費用の目安:1窓あたり15,000〜40,000円 賃貸:基本的にビス止めが必要 和室らしさ:最も残しやすい

最大の特徴は「ツインタイプ」が選べることです。上半分をレース調、下半分を不透明にするなど、1台で採光と目隠しを両立できます。障子の「上は明るく、下は隠す」という使い方を、より自由に再現できます。

たたんだときの厚みが薄く、窓上部の納まりがすっきりするのも利点です。

プリーツスクリーンはオーダーサイズで作る製品が中心です。採寸方法を案内しているショップを選ぶと、初めてでも失敗しにくくなります。

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デメリットは価格です。ロールスクリーンの2〜3倍かかります。また蛇腹の折り目にほこりがたまるため、掃除はロールスクリーンより手間がかかります。

Side by side comparison of roll screen and pleated screen installed in Japanese room windows, showin

選択肢4|カーテン・ブラインドに替える

洋室と同じ窓まわりにする方法です。

カーテンの場合

費用の目安:1窓あたり5,000〜25,000円 賃貸:カーテンレールがあれば工事不要 和室らしさ:低い(素材選びで緩和可能)

既製品が豊富で、選択肢の幅が最も広い方法です。遮光・断熱・防音といった機能から選べます。

和室に合わせるなら、麻・綿などの自然素材で、色は生成りやベージュなどの淡い色を選んでください。柄物や光沢のある素材は浮きます。詳しくは和室にカーテンは合う?で解説しています。

ブラインドの場合

費用の目安:1窓あたり6,000〜30,000円 賃貸:ビス止めが必要な場合が多い 和室らしさ:木製ならある程度残せる

羽根の角度で光を細かく調整できるのが強みです。アルミ製は和室から浮きますが、ウッドブラインドなら和の空間にもなじみます。

ただしブラインドは羽根1枚ずつのほこり取りが必要で、掃除の手間は障子とあまり変わりません。掃除の負担を減らしたい人には向きません。

Japanese tatami room with bright window and no shoji, showing an open airy feeling, natural sunlight

選択肢5|障子を撤去して窓だけにする

障子を外し、何も付けない、あるいは窓ガラス自体を変える方法です。

費用の目安:撤去のみなら0円/内窓設置は6〜15万円 賃貸:撤去した障子の保管が必要 和室らしさ:大きく損なわれる

道路に面していない窓、隣家からの視線がない窓であれば、思い切って何も付けない選択もあります。部屋が一気に明るくなり、掃除の手間はゼロになります。

寒さや結露が気になる場合は、内窓(二重窓)の設置を検討してください。断熱性能が上がり、結露も大幅に減ります。補助金の対象になることもあります。

賃貸の場合、外した障子は必ず保管してください。退去時に元に戻す必要があります。障子を立てかけて保管すると反るので、平置きか、専用のカバーをかけて立てるのが安全です。

5つの選択肢の比較表

選択肢 費用(1窓) 賃貸 和室らしさ 掃除の楽さ 採光調整
破れない障子紙 800〜3,000円 ×
ロールスクリーン 5,000〜20,000円
プリーツスクリーン 15,000〜40,000円
カーテン 5,000〜25,000円
ウッドブラインド 6,000〜30,000円
撤去のみ 0円 × ×

不満が「破れ」だけなら障子紙の張り替え、「暗さ」ならロールスクリーンかプリーツスクリーン、「掃除の手間」ならロールスクリーンが第一候補になります。

Woman comparing fabric samples for window treatments in a Japanese tatami room, sunlight through the

判断の手順

迷ったら次の順番で絞り込んでください。

手順1|賃貸かどうかを確認する

賃貸なら、ビス止めが必要な選択肢は原則として避けます。突っ張り式のロールスクリーン、既存レールを使うカーテン、障子紙の張り替えが現実的な候補です。原状回復の考え方は賃貸の和室を活用する方法も参考になります。

手順2|一番の不満を1つだけ選ぶ

複数の不満をすべて解決しようとすると、費用が膨らみます。最も困っていることを1つ決め、それを解決する選択肢から選んでください。

手順3|和室らしさをどこまで残すか決める

和室を和室のまま使い続けるのか、洋室に近づけていくのかで答えが変わります。将来的に洋室化を考えているなら、カーテンレールを設置しておくと後の工事が楽になります。

手順4|1窓だけ試す

いきなり全部の窓を変えないでください。まず1窓で試し、使い勝手と見た目を確かめてから残りに広げるのが確実です。

よくある質問

Q. 障子を外すと部屋が寒くなりませんか?

寒くなります。障子は空気の層をつくる断熱材の役割も担っているためです。撤去する場合は、厚手のカーテンや内窓で断熱を補ってください。ロールスクリーンやプリーツスクリーンでも、生地に断熱機能があるものを選べば影響を抑えられます。

Q. 賃貸で障子を外して保管しておいても大丈夫ですか?

多くの場合は問題ありませんが、契約内容によります。事前に管理会社へ確認してください。保管の際は、湿気の少ない場所に平置きするか、立てる場合は反り防止のため定期的に向きを変えてください。

Q. 障子紙の張り替えは自分でできますか?

できます。アイロン貼りタイプなら特別な道具は不要で、1枚30分程度です。プラスチック障子紙は両面テープで固定するタイプが扱いやすく、初めてでも失敗しにくいのでおすすめです。

Q. 和室らしさを一番残せる選択肢はどれですか?

破れない障子紙への張り替えです。見た目がほぼ変わらないためです。窓まわりの構成を変えたい場合は、和紙調の生地を選んだプリーツスクリーンが最も和室になじみます。

まとめ

障子をやめたいときの選択肢を整理します。

不満別のおすすめ

  • 破れが問題 → プラスチック障子紙または強化和紙に張り替え
  • 張り替えの手間が問題 → ロールスクリーンまたはプリーツスクリーン
  • 暗さが問題 → プリーツスクリーン(ツインタイプ)
  • 掃除の手間が問題 → ロールスクリーン
  • 費用をかけたくない → 障子紙の張り替え、または撤去のみ

進め方の鉄則

  1. 賃貸かどうかで選択肢を絞る
  2. 不満を1つに絞る
  3. 1窓だけで試してから広げる

障子をやめること自体は、和室を壊すことではありません。不満の原因を正しく見極めれば、和室らしさを保ったまま暮らしやすさだけを改善できます。まずは一番気になっている1窓から見直してみてください。