和室の窓まわり、障子のままにしていませんか?
障子は和室に最もなじむ窓まわりのアイテムですが、遮光性やプライバシー性能に不満を感じている方も多いのではないでしょうか。実は、カーテンやブラインド、ロールスクリーンなど、和室にも取り入れられる選択肢は意外と豊富です。
この記事では、和室の窓まわりに使える4つの選択肢を比較し、それぞれのメリット・デメリットを詳しく解説します。畳や木部との相性、遮光・断熱性能の違い、賃貸でも取り付けやすい方法、そして和モダンに仕上げるコーディネート例まで、窓まわりの悩みをまるごと解決できる内容です。和室の窓まわりを見直したい方は、ぜひ参考にしてみてください。
和室のインテリア全般の考え方については、和室インテリアの基本もあわせてご覧ください。
和室の窓まわり4つの選択肢
和室の窓まわりに使えるアイテムは、大きく分けて以下の4種類があります。
障子
和室の窓まわりとして最も伝統的な選択肢です。柔らかい光を室内に取り込み、和の雰囲気を演出します。新築や築浅の和室では、障子がそのまま設置されているケースがほとんどです。
カーテン・レース
洋室と同じように、カーテンレールを使って取り付けるタイプです。生地の色や柄が豊富で、遮光・遮熱などの機能性カーテンも選べます。和室にカーテンを取り入れるケースは近年増えています。
ブラインド
横型(ベネシアン)と縦型(バーチカル)があり、羽根の角度を調整して光量をコントロールできます。木製ブラインドは和室との相性がよく、すっきりとした印象に仕上がります。
ロールスクリーン
1枚の生地を巻き上げるシンプルな構造で、上げ下げがスムーズです。障子に代わる選択肢として注目されており、和紙調やリネン調の生地を選べば和室にもなじみやすくなります。
それぞれの選択肢には異なる特徴があるため、自分の和室の使い方や求める機能に合わせて選ぶことが大切です。ここからは、各アイテムのメリット・デメリットを詳しく見ていきましょう。

障子のメリットと限界
障子は和室の窓まわりとして長い歴史を持ち、日本の住まいに深く根付いています。まずは障子の良さと、現代の暮らしで感じやすい課題を整理しましょう。
障子のメリット
柔らかな採光
障子の最大の魅力は、外光を和紙で拡散し、部屋全体に柔らかい光を届けることです。直射日光のまぶしさを和らげつつ、室内を明るく保てます。この独特の光の質は、他の窓まわりアイテムでは再現しにくいものです。
通気性と調湿効果
和紙には微細な繊維の隙間があり、閉めた状態でもわずかに空気を通します。これにより室内の湿度を適度に調整する効果が期待できます。畳やい草との相性もよく、和室全体の快適性に貢献します。
和の意匠としての存在感
木枠と和紙の組み合わせは、それ自体がインテリアの一部として和の雰囲気を引き立てます。格子のデザインにも「荒組障子」「雪見障子」などバリエーションがあり、部屋の格調を高めてくれます。
障子の限界
遮光性が低い
障子紙は光を通す素材であるため、夜間に室内の照明をつけると外からシルエットが見えることがあります。寝室として使う場合は、遮光性の不足が気になるケースが少なくありません。
破れやすく張り替えが必要
小さなお子さんやペットがいるご家庭では、障子紙が破れやすい点が悩みの種です。張り替えは比較的簡単ですが、頻繁に破れると手間に感じることもあります。最近ではプラスチック障子紙やワーロンシートなど、破れにくい素材も登場しています。
断熱性能に限界がある
障子紙1枚では、冬場の冷気を十分に遮断するのは難しいのが実情です。窓際の冷えが気になる場合は、障子だけでなく他のアイテムとの併用を検討するとよいでしょう。
障子の良さを残しつつ、機能面を補う方法として、障子の手前にカーテンやロールスクリーンを追加する「二重使い」も選択肢の一つです。
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カーテン・レースの選び方
和室にカーテンを取り付けることに抵抗を感じる方もいるかもしれませんが、素材や色の選び方次第で、畳や木部としっくりなじむコーディネートが可能です。
和室に合うカーテンの素材と色
素材選びのポイント
和室に合わせるなら、自然素材に近い風合いの生地がおすすめです。リネンや綿麻混紡など、ナチュラルな質感を持つ素材は、畳の自然な色味と調和しやすくなります。光沢の強いサテンや合成繊維が目立つ素材は、和室の落ち着いた雰囲気とぶつかりやすいので避けた方が無難です。
色の選び方
畳のグリーンやベージュ、柱や鴨居の木部の色と相性がよいのは、アイボリー、生成り、薄いベージュ、淡いグリーン、渋めのブラウンなどのアースカラーです。柄を入れる場合は、無地に近いシンプルな織り柄や、和柄をモチーフにしたものを選ぶと馴染みやすくなります。
レースカーテンの活用
和室にレースカーテンだけを取り付けるのも有効な方法です。レースカーテンは障子と同様に柔らかい光を取り込みつつ、外からの視線をある程度遮ることができます。ミラーレースを選べば、日中のプライバシー保護にも効果的です。
障子を外してカーテンレールを新設する場合は、障子の溝(敷居と鴨居)を活かしたレールの取り付けも可能です。障子レール用のカーテンフックやつっぱり式のカーテンレールを使えば、鴨居や窓枠を傷つけずに設置できます。
和室のカーテン選びについてさらに詳しく知りたい方は、和室にカーテンは合う?で生地の種類やコーディネート例を詳しく紹介しています。

ブラインド・ロールスクリーンの取り付け方
ブラインドやロールスクリーンは、すっきりとした見た目と高い機能性が魅力です。和室への取り付け方法と、選び方のポイントを解説します。
ブラインドの種類と和室との相性
木製ブラインド(ウッドブラインド)
天然木やバスウッドを使ったブラインドは、和室の木部や畳との相性が抜群です。ナチュラルブラウンやウォールナット、ホワイトウッドなど、木の風合いを活かした色味を選べば、和モダンな空間に仕上がります。ただし、アルミブラインドに比べて重量があるため、大きな窓では操作がやや重く感じることがあります。
アルミブラインド
軽量で操作がしやすく、価格も手頃です。木目調のプリントが施された製品を選べば、見た目にも和室になじませやすくなります。ただし、質感の面では木製ブラインドには及びません。
バーチカルブラインド(縦型)
縦のラインが天井を高く見せる効果があり、掃き出し窓のある和室に適しています。リネン調やファブリック調のルーバーを選べば、カーテンに近い柔らかさと、ブラインドの機能性を両立できます。
ロールスクリーンの選び方
生地の素材と透け感
ロールスクリーンは、生地の透け感によって大きく3種類に分かれます。
- 遮光タイプ: 光をほぼ完全に遮断。寝室や西日が強い部屋に適している
- 採光タイプ: 光をほどよく取り込む。障子に近い柔らかさが魅力
- シースルータイプ: レースカーテンのように外光を取り入れつつ、視線を遮る
和室で障子の代わりに使うなら、採光タイプの和紙調やリネン調の生地がおすすめです。障子と同じように柔らかい光を楽しみながら、障子紙にはない遮熱・UVカットなどの機能を得られます。
取り付け方法
ブラインドやロールスクリーンの取り付けには、主に以下の3つの方法があります。
天井付け(窓枠内)
窓枠の内側にビスで固定する方法です。窓枠から出っ張らないため、すっきりとした見た目になります。窓枠の奥行きが十分にあるかを事前に確認しましょう。
正面付け(窓枠外)
窓枠の上部や壁面にブラケットを取り付ける方法です。窓をしっかり覆えるため、光漏れを抑えやすくなります。
つっぱり式(ノンビス)
ビスを使わず、つっぱり棒の原理で窓枠内に固定する方法です。壁や枠を傷つけないため、賃貸住宅でも安心して使えます。耐荷重の確認は必要ですが、近年は製品の精度が上がっており、安定感のあるものが増えています。

遮光・断熱・プライバシー比較表
窓まわりアイテムの選び方で悩んだときは、求める機能を軸に比較すると判断しやすくなります。以下の表で4つの選択肢の特徴を一覧で確認してみてください。
| 比較項目 | 障子 | カーテン | ブラインド | ロールスクリーン |
|---|---|---|---|---|
| 遮光性 | 低い(光を通す) | 高い(遮光裏地で1級も可) | 中〜高(羽根の角度で調整) | 中〜高(遮光生地で高い) |
| 断熱性 | やや低い | 高い(裏地付きで向上) | 中程度 | 中程度(ハニカム型は高い) |
| プライバシー | 昼は高い・夜は低い | 高い | 中〜高(角度で調整) | 高い |
| 調光のしやすさ | 開閉の2段階 | 開閉の2段階 | 羽根の角度で無段階 | 開閉の2段階 |
| 和室との相性 | 最も高い | 素材選びで高くなる | 木製なら高い | 和紙調なら高い |
| 掃除のしやすさ | 乾拭き程度 | 洗濯可能(ウォッシャブル) | 羽根の拭き掃除が手間 | 拭き掃除しやすい |
| 価格帯(6畳窓2か所) | 張り替え3,000〜8,000円 | 5,000〜30,000円 | 8,000〜40,000円 | 5,000〜25,000円 |
| 賃貸での取り付け | 既存利用 | レール必要(つっぱり式あり) | つっぱり式あり | つっぱり式あり |
遮光性を重視するなら
遮光カーテン(1級遮光)か遮光タイプのロールスクリーンが最も効果的です。寝室として和室を使う場合は、遮光性を最優先に選ぶとよいでしょう。
断熱性を重視するなら
裏地付きの厚手カーテン、またはハニカム(蜂の巣)構造のロールスクリーンが優れています。窓と室内の間に空気層を作ることで断熱効果を高める仕組みです。和室の防音対策としても窓まわりの見直しは有効で、詳しくは和室の防音対策で解説しています。
調光の自由度を重視するなら
ブラインドは羽根の角度を変えるだけで光量を細かくコントロールできるため、時間帯や天候に応じた調整がしやすい点で優れています。
比較表を参考にしつつ、次はコーディネートの観点から選び方を見ていきましょう。窓まわりを変えるだけで、和室全体の印象は大きく変わります。
和モダンに仕上げるコーディネートのコツ
和の雰囲気を残しつつモダンに仕上げるには、色と素材の選び方がポイントです。
色のトーンを統一する
窓まわりアイテムの色は、畳、柱、鴨居など、和室にもともとある素材の色に合わせるのが基本です。具体的には、以下の配色がまとまりやすくなります。
- 明るい和室(新しい畳・白木の柱): アイボリー、生成り、ライトベージュ
- 落ち着いた和室(経年した畳・濃い木部): モカブラウン、チャコールグレー、深いグリーン
- 和モダンに振りたい場合: ダークブラウンやブラックをアクセントに、木製ブラインドやダーク色のロールスクリーンを合わせる
素材の質感を揃える
窓まわりだけが浮いて見えないようにするには、素材の質感を室内全体で揃えることが重要です。畳や木部のようなマットで自然な質感に合わせるなら、リネン調のカーテンや和紙調のロールスクリーン、無垢材のブラインドがしっくりきます。反対に、光沢のあるサテン生地やメタリックなアルミブラインドは、和室の素材感と合いにくいため注意が必要です。
障子との組み合わせ方
障子を残したまま、窓側にロールスクリーンやブラインドを追加する「二重使い」も有効です。障子で和の意匠を楽しみつつ、遮光や断熱は窓側のアイテムで補えるため、見た目と機能性を両立できます。この場合、窓側のアイテムは障子の格子に隠れるよう、目立たない色を選ぶのがコツです。

賃貸でも取り付けやすい方法
賃貸住宅では壁や窓枠にビスを打てないため、窓まわりの変更をためらう方も少なくありません。しかし、最近は原状回復が可能な取り付け方法が充実しており、賃貸でも和室の窓まわりを自由にアレンジできます。
つっぱり式レール・ロッド
つっぱり棒の原理で窓枠の内側に固定するタイプのカーテンレールやブラインドは、ビスが不要で取り付け・取り外しが簡単です。カフェカーテン用の細いロッドから、厚手カーテンに対応する太めのレールまで幅広い製品があります。
取り付け時のポイントは、窓枠の内寸を正確に測ることです。長さが合わないと落下の原因になるため、メジャーでミリ単位まで計測してから購入しましょう。
鴨居フックの活用
和室特有の鴨居(かもい)を活用する方法も便利です。鴨居に引っ掛けるタイプのフックにカーテンクリップを通せば、簡易的なカーテンレールとして使えます。軽量のレースカーテンや目隠し布であれば、十分に支えられます。
ただし、鴨居フックは耐荷重が限られるため、重い遮光カーテンには向きません。あらかじめ製品の耐荷重を確認し、軽めの生地を選ぶようにしましょう。
マグネット式・粘着式
窓枠が金属製の場合はマグネットで固定するロールスクリーンも選択肢になります。また、粘着テープで取り付けるブラインドやスクリーンも賃貸向けとして販売されています。粘着テープの場合は、剥がす際に跡が残らないかを事前に目立たない場所でテストしておくと安心です。
既存の障子レールを利用する
障子を外したあとの敷居と鴨居の溝(レール)は、そのまま活用できます。この溝にはまるサイズのパネルスクリーンやプリーツスクリーンを入れれば、障子感覚でスライドさせながら使えます。障子レール用のアダプターも市販されており、工具不要で取り付けられるものもあります。
賃貸の和室全般の活用方法については、賃貸の和室活用でさらに詳しく解説しています。
よくある質問
Q. 障子を外してカーテンに変えると、和室の雰囲気が壊れませんか?
素材と色の選び方次第で、和の雰囲気を十分に保てます。リネンや綿麻混紡などの自然素材で、アイボリーや生成りなどのアースカラーを選べば、畳や木部と自然に調和します。逆に、ビビッドな色や光沢の強い素材を選ぶと洋室的な印象が強くなるため、素材選びが重要です。
Q. 和室のブラインドはアルミと木製どちらがよいですか?
和室との調和を重視するなら木製ブラインドがおすすめです。天然木の質感が畳や柱の木部と相性がよく、和モダンな雰囲気に仕上がります。一方、コストを抑えたい場合や大きな窓で操作の軽さを重視する場合は、木目調プリントのアルミブラインドも実用的な選択肢です。価格差はおおむね2〜3倍程度あるため、予算も含めて検討するとよいでしょう。
リネン素材のカーテンは畳の部屋に自然に馴染み、通気性も優れています。
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Q. 障子とロールスクリーンは併用できますか?
併用は可能です。窓ガラス側にロールスクリーンを設置し、室内側に障子を残すのが一般的な方法です。ロールスクリーンで遮光や断熱を担い、障子で和の意匠を楽しむという使い分けができます。取り付けスペースの確保が必要なので、窓枠の奥行きを事前に確認してください。
Q. 和室の窓まわりで結露を防ぐにはどうすればよいですか?
結露を完全に防ぐのは難しいですが、窓と室内の間に空気層を作ることで軽減できます。ハニカムスクリーンは蜂の巣状の構造で空気層を作るため、結露対策と断熱の両方に効果的です。また、カーテンやブラインドを窓に密着させすぎず、下部にも少し隙間を空けて空気を循環させると結露が溜まりにくくなります。日常的な対策としては、換気をこまめに行い、室内の湿度を適切に管理することが大切です。和室の湿気や掃除の基本については和室の掃除方法も参考にしてください。
Q. 賃貸の和室で窓まわりを変えるとき、退去時に注意すべきことは?
つっぱり式やフック式など、ビスを使わない方法で取り付けたものは、退去時にそのまま取り外せば基本的に原状回復の問題はありません。ただし、粘着テープを使った場合は、剥がす際に壁紙や窓枠の塗装が傷むことがあります。取り付け前に、目立たない場所でテープの粘着力をテストしておくのがおすすめです。また、障子を外して保管する場合は、傷や汚れがつかないよう、押入れなどに立てかけて保管しておきましょう。退去時に障子が破損していると修繕費を請求されるケースもあるため、丁寧に保管することが大切です。
まとめ
和室の窓まわりは、障子だけが正解ではありません。カーテン、ブラインド、ロールスクリーンと、選択肢を広げて考えることで、見た目の好みも機能面の要望も満たすコーディネートが見つかります。
ポイントを改めて整理すると、以下の通りです。
- 和の雰囲気を最優先するなら: 障子をそのまま活かし、必要に応じてロールスクリーンと併用する
- 遮光・断熱を重視するなら: 遮光カーテンやハニカムスクリーンを検討する
- 調光の自由度を求めるなら: 木製ブラインドやバーチカルブラインドが適している
- 賃貸で手軽に変えたいなら: つっぱり式のロールスクリーンや鴨居フック活用がおすすめ
- 和モダンに仕上げたいなら: 自然素材・アースカラーを基本に、木製アイテムを取り入れる
窓まわりを変えるだけで、和室の印象は驚くほど変わります。まずは自分の和室でどの機能が一番必要かを考え、そこから選択肢を絞り込んでいくのが、失敗しないコーディネートへの近道です。
和室のインテリアをさらに見直したい方は、和室インテリアの基本や和室にカーテンは合う?もあわせて参考にしてみてください。