いちごは、プランターでも育てられ、家庭で採れたての甘さを楽しめる人気の果物です。
「いちごは難しそう」「マンションでも育てられる?」という声をよく聞きます。実は、いちごはプランターでも育てやすく、コツを押さえれば初心者でも甘い実を収穫できます。
この記事では、いちごをプランターで育てる方法を解説します。これから家庭菜園を始める方も、春の収穫を目指して挑戦してみましょう。
いちご栽培の基本情報
まずはいちご栽培の基本を押さえておきましょう。
栽培カレンダー
| 時期 | 作業 |
|---|---|
| 9〜10月 | 苗の植え付け |
| 11〜2月 | 冬越し管理 |
| 3〜4月 | 開花・人工授粉 |
| 4〜6月 | 収穫期間 |
| 6月以降 | ランナーで株を増やす |
栽培の特徴
育てやすさ: ★★★☆☆(やや難しい)
メリット – 採れたては格別に甘い – 毎年収穫できる(多年草) – ランナーで株を増やせる – 見た目もかわいい
注意点 – 病害虫に注意が必要 – 人工授粉が必要なことも – 鳥に食べられやすい – 夏の暑さに弱い
ベランダ菜園でも育てられますが、日当たりと風通しの良い場所を選びましょう。
必要な道具と準備
いちご栽培に必要なものを揃えましょう。
プランターの選び方
サイズの目安 – 1株:直径20cm以上、深さ15cm以上 – 3株:幅65cm以上の横長プランター – ストロベリーポット(段々になったもの)も便利
容量 – 1株あたり5L以上 – 根が浅いので深さより幅を優先
プランターの選び方を参考に、水はけの良いものを選びましょう。
土の準備
おすすめの土 – いちご用培養土が理想 – 野菜用培養土でもOK – 酸性寄り(pH5.5〜6.5)を好む
土づくりのポイント – 水はけの良い土を使う – 元肥入りの培養土が便利 – 土づくりの基本を参考に

その他の道具
苗の植え付け
いちごは秋に苗を植え付け、春に収穫します。
苗の選び方
良い苗のポイント – 葉が5枚以上ついている – クラウン(株元の膨らんだ部分)が太い – 葉の色が濃い緑色 – 病害虫の痕跡がない
苗の選び方も参考にしてください。
植え付けの時期
適期 – 9月下旬〜10月 – 暑さが落ち着いてから – 霜が降りる前に根を張らせる
植え付けの手順
- プランターに鉢底石を敷く
- 培養土を入れる(縁から3cm下まで)
- 苗より一回り大きな穴を掘る
- クラウンが土に埋まらないように植える
- 株間は20〜25cm
- たっぷり水やり
最も重要なポイント クラウン(株元の膨らんだ部分)を土に埋めると腐りやすくなります。クラウンが地面の高さになるよう、浅く植えてください。
冬越しの管理
いちごは冬を越して春に実をつけます。
冬の管理ポイント
寒さ対策 – いちごは寒さに強い – 軽い霜には耐える – 凍結が続く地域は防寒する
防寒方法 – 不織布をかける – 軒下に移動する – マルチングで根元を保護
冬の水やり
頻度の目安 – 土が乾いたら与える – やりすぎない(根腐れ防止) – 暖かい日の午前中に
休眠期間
12〜2月は休眠期 – 成長が止まる – 葉が赤くなることも(正常) – 枯れた葉は取り除く
春の管理と開花
春になると成長が再開し、花が咲きます。
春の成長
3月頃から – 新しい葉が出てくる – 花芽がつき始める – 成長が活発になる
追肥の開始
追肥のタイミング – 新葉が出始めたら開始 – 2週間に1回のペース – 実が色づき始めたら控える
肥料の種類 – いちご用肥料がベスト – 液体肥料でもOK – リン酸が多いものを選ぶ
人工授粉のやり方
なぜ必要か – 室内やベランダでは虫が少ない – 受粉不良だと実が変形する
人工授粉の方法 1. 花が開いたら行う(午前中がベスト) 2. 綿棒や筆で花の中心をなでる 3. 花粉を雌しべ全体につける 4. 毎日、新しい花に行う

収穫のタイミング
いちごは収穫のタイミングが重要です。
収穫の目安
見た目で判断 – 実全体が赤くなっている – ヘタの近くまで赤い – 表面にツヤがある – 香りが良い
時期 – 品種により異なる – 一般的に4〜6月
収穫の方法
- ヘタの少し上をハサミで切る
- 実を持たない(傷みやすい)
- 朝の涼しい時間がベスト
- 完熟を逃さない
収穫後の管理
- すぐに食べるのがベスト
- 冷蔵庫で2〜3日保存可能
- 洗うのは食べる直前に
ランナーの管理
いちごはランナー(つる)で株を増やせます。
ランナーとは
収穫後、親株から伸びるつるのこと。先端に子株ができます。
ランナーの活用
株を増やしたい場合 1. ランナーを伸ばす 2. 子株を小さいポットに誘導 3. 根が張ったらランナーを切る 4. 秋に新しい苗として植え付け
株を増やさない場合 – ランナーを切り取る – 親株の体力を温存 – 翌年の収穫量アップ
子株の管理
良い子株の条件 – 親株に近い1〜2番目の子株を使う – 葉が3枚以上ついている – 根がしっかりしている
よくあるトラブルと対策
いちご栽培で起こりやすい問題と対処法です。
実が変形する
原因と対策 – 受粉不良 → 人工授粉を行う – 低温 → 防寒対策をする – 日照不足 → 日当たりの良い場所へ
実が甘くない
原因と対策 – 日照不足 → 日当たりを改善 – 水のやりすぎ → 控えめにする – 肥料過多 → 追肥を控える
実が腐る
原因と対策 – 土に触れている → マルチングする – 過湿 → 水はけを改善 – 灰色かび病 → 被害果を除去
病害虫対策
うどんこ病 – 葉に白い粉状のものがつく – 風通しを良くする – 被害葉を除去
アブラムシ – 新芽や花に発生 – 水で洗い流す
ハダニ – 葉裏に発生 – 葉水をスプレー
ナメクジ – 実を食害 – 夜間に捕殺
害虫対策の基本も参考にしてください。
鳥対策
防鳥ネットが効果的 – 実が色づき始めたら設置 – 目合いの細かいものを選ぶ – 隙間なく覆う
品種の選び方
プランター栽培に向いた品種を選びましょう。
一季なり品種
特徴 – 春に1回収穫 – 大粒で甘い品種が多い – 初心者向け
おすすめ品種 – 宝交早生 – 女峰 – 章姫
いちご専用の深型プランターは排水性がよく、根腐れを防げます。
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四季なり品種
特徴 – 春〜秋に繰り返し収穫 – 小粒だが収穫量が多い – 夏の暑さに注意
おすすめ品種 – めちゃウマッ!いちご – ルビーアン – 夏姫
プランター向けのおすすめ
| 品種タイプ | 収穫時期 | 特徴 |
|---|---|---|
| 一季なり | 4〜6月 | 大粒で甘い |
| 四季なり | 4〜10月 | 長く収穫できる |
| ワイルドストロベリー | 4〜10月 | 小粒だが香り高い |
よくある質問
Q. 1株でどれくらい収穫できる?
品種や管理によりますが、1株から20〜30個程度収穫できます。四季なり品種なら、年間を通して少しずつ収穫できます。
Q. 毎年収穫できる?
いちごは多年草なので、同じ株から毎年収穫できます。ただし、3年目以降は収穫量が減るため、ランナーで更新するのがおすすめです。
Q. 夏はどうすればいい?
いちごは夏の暑さに弱いです。直射日光を避け、涼しい場所に移動させましょう。水切れに注意し、マルチングで根元を保護します。四季なり品種は夏も収穫できますが、暑さ対策が必要です。
Q. 室内でも育てられる?
日当たりの良い窓辺なら育ちますが、日照不足になりやすいです。また、受粉のために人工授粉が必須です。できれば屋外で育てる方が実がつきやすくなります。
Q. 種から育てることはできる?
できますが、発芽率が低く時間もかかります。いちごはランナーで増やすか、苗を購入するのが一般的です。ワイルドストロベリーなら種からでも比較的育てやすいです。
四季なり品種なら春から秋まで長く収穫を楽しめます。
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この記事を書いた人
田中 由美(たなか ゆみ)
家庭菜園アドバイザー / 畳と家庭菜園のある暮らし研究家自宅の庭で10年以上家庭菜園を実践し、年間20種類以上の野菜を育てています。最初は「次に何を植えればいいかわからない」状態でしたが、年間カレンダーを作ってからは、1年中収穫が途切れない菜園ライフを楽しめるようになりました。菜園教室では500人以上の方の年間計画づくりをサポートしてきました。
まとめ
いちごはプランターでも育てられ、採れたての甘さは格別です。
栽培のポイント – 秋に植え付け、春に収穫 – クラウンを埋めない(浅植え) – 人工授粉で確実に実をつける – マルチングで実の腐敗を防ぐ
成功のコツ – 日当たりの良い場所で育てる – 防鳥ネットで実を守る – ランナーで株を更新する
ミニトマトやバジルと一緒に育てれば、ベランダ菜園がさらに楽しくなります。秋に苗を植えて、春の収穫を楽しみに待ちましょう。