ピーマンは、プランターでも育てやすい夏野菜の定番です。

「ナスやトマトより簡単?」「どれくらい収穫できる?」という声をよく聞きます。実は、ピーマンは暑さに強く、適切に管理すれば1株から50個以上収穫できることも。

この記事では、ピーマンをプランターで育てる方法を解説します。これから家庭菜園を始める方も、夏野菜の収穫を楽しみましょう。

ピーマン栽培の基本情報

まずはピーマン栽培の基本を押さえておきましょう。

栽培カレンダー

時期 作業
4〜5月 苗の植え付け
5〜6月 整枝・支柱立て
6〜10月 収穫期間
7〜8月 追肥(2週間おき)

栽培の特徴

育てやすさ: ★★★★☆(初心者向け)

メリット – 暑さに強く、夏でも元気に育つ – 病害虫が比較的少ない – 長期間収穫できる(6〜10月) – 1株から50個以上収穫可能

注意点 – 寒さに弱い(10℃以下で生育停止) – 乾燥に弱い – 肥料切れで実が小さくなる

ナスをプランターで育てるよりも管理が楽で、初心者におすすめです。

必要な道具と準備

ピーマン栽培に必要なものを揃えましょう。

プランターの選び方

サイズの目安 – 1株:直径30cm以上、深さ30cm以上 – 2株:幅60cm以上、深さ30cm以上

容量 – 1株あたり15L以上が理想 – 土の量が少ないと乾燥しやすい

プランターの選び方を参考に、深型のものを選びましょう。

土の準備

おすすめの土 – 野菜用培養土がそのまま使える – 自分で配合する場合:赤玉土6:腐葉土3:バーミキュライト1

土づくりのポイント – 元肥入りの培養土が便利 – pHは6.0〜6.5が適正 – 土づくりの基本を参考に

A large deep planter filled with rich dark soil, ready for planting. Garden trowel and fertilizer ba

その他の道具

苗の選び方と植え付け

良い苗を選ぶことが、成功の第一歩です。

良い苗の見分け方

チェックポイント – 茎が太くてしっかりしている – 葉の色が濃い緑色 – 節間(葉と葉の間)が詰まっている – 一番花(最初の花)がついている – 病害虫の痕跡がない

避けたい苗 – ひょろひょろと徒長している – 葉が黄色っぽい – すでに実がついている(株が疲れている可能性)

植え付けの手順

時期 – 5月上旬〜中旬(最低気温15℃以上) – 遅霜の心配がなくなってから

手順 1. プランターに鉢底石を敷く 2. 培養土を入れる(縁から3cm下まで) 3. 苗より一回り大きな穴を掘る 4. 苗をポットから取り出す(根鉢を崩さない) 5. 植え穴に苗を置き、周囲を埋める 6. たっぷり水やり

ポイント – 深植えしない(根元が地面と同じ高さ) – 植え付け直後は仮支柱を立てる – 風の強い日は避ける

支柱立てと整枝

ピーマンは枝が広がるため、支柱と整枝が重要です。

支柱の立て方

3本仕立ての場合 1. 中心に1本、両側に2本の支柱を立てる 2. 支柱は斜めに広げて安定させる 3. 主枝と側枝を誘引

あんどん支柱の場合 – 鉢植え向きの既製品を使用 – 枝を輪に誘導するだけで簡単

支柱と誘引ひもの選び方も参考にしてください。

整枝(わき芽かき)

一番花より下のわき芽を取る これが最も重要な整枝です。

  1. 一番花(最初に咲く花)の位置を確認
  2. それより下から出るわき芽をすべて取る
  3. 一番花より上は放任でOK

なぜわき芽を取るのか – 株の体力を実に集中させる – 風通しを良くして病気を防ぐ – 地面に近い部分の泥はね防止

摘花(一番花を取る)

一番花は摘み取る派と残す派がある

  • 摘み取る派: 株を大きく育てたい場合
  • 残す派: 早く収穫を始めたい場合

初心者は残しても問題ありません。株が充実していれば、一番花を実らせても大丈夫です。

水やりと追肥

ピーマンは水と肥料を切らさないことが大切です。

水やりのポイント

頻度の目安 – 春・秋:1〜2日に1回 – 夏:朝夕の2回

水やりのコツ – 土の表面が乾いたらたっぷり – 鉢底から水が出るまで与える – 葉に水をかけない(病気予防)

水やりの基本も参考にしてください。

追肥のタイミング

基本の追肥スケジュール – 一番果の収穫後から開始 – 2週間に1回のペース – 10月頃まで継続

肥料の種類 – 液体肥料:即効性あり、週1回 – 化成肥料:緩効性、2週間に1回

肥料切れのサイン – 葉の色が薄くなる – 実が小さい – 花が落ちる

Close-up of healthy green pepper plant with multiple fruits at different stages of growth. Lush gree

▼ 有機液体肥料で野菜をもっと元気に
土の力を引き出す、菌根菌のチカラ【生きてる肥料】

収穫のコツ

ピーマンは若採りが基本です。

収穫のタイミング

適期 – 開花から20〜25日後 – 実の大きさが6〜7cm程度 – 緑色が濃く、ツヤがある

若採りのメリット – 株の負担が軽い – 次の実がつきやすい – 皮が柔らかく食べやすい

収穫の方法

  1. 実のヘタの上をハサミで切る
  2. 手でもぎ取らない(枝を傷める)
  3. 朝の涼しい時間帯がベスト

一番果の収穫 – 早めに収穫する(小さめでOK) – 株の体力を温存するため

収穫量を増やすコツ

  • 若採りを徹底する
  • 追肥を切らさない
  • 水切れさせない
  • 弱った枝は剪定する

よくあるトラブルと対策

ピーマン栽培で起こりやすい問題と対処法です。

実がつかない

原因と対策 – 肥料過多 → 窒素を控える – 高温(35℃以上) → 遮光する – 低温(15℃以下) → 保温する

実が曲がる・変形する

原因と対策 – 受粉不良 → 花を揺すって人工授粉 – カルシウム不足 → �ite石灰を追肥

尻腐れ病(実の先端が黒くなる)

原因と対策 – カルシウム不足 – 水分の過不足 – 苦土石灰を追肥し、水やりを安定させる

害虫対策

アブラムシ – 見つけ次第、水で洗い流す – ひどい場合は被害部分を除去

ハダニ – 葉裏に水をスプレー – 乾燥を防ぐ

害虫対策の基本も参考にしてください。

カラーピーマンを育てる場合

赤や黄色のカラーピーマンは、緑ピーマンを完熟させたもの。

緑ピーマンとの違い

項目 緑ピーマン カラーピーマン
収穫までの日数 20〜25日 50〜60日
株の負担 軽い 重い
収穫量 多い 少ない
甘み 少ない 強い

カラーピーマンを育てるコツ

  • 株の体力を温存する(数を絞る)
  • 追肥をしっかり行う
  • 熟すまでじっくり待つ

よくある質問

Q. 1株でどれくらい収穫できる?

適切に管理すれば、1株から50〜100個程度収穫できます。若採りを徹底し、追肥を切らさないことがポイントです。プランター栽培でも、地植えと遜色ない収穫量が期待できます。

Q. ピーマンとパプリカの育て方は同じ?

基本的に同じです。ただし、パプリカは完熟させるため、株への負担が大きくなります。1株あたりの実の数を5〜6個に制限し、追肥を多めに行いましょう。

Q. 花が落ちてしまうのはなぜ?

高温(35℃以上)、低温(15℃以下)、水切れ、肥料切れが主な原因です。夏場は遮光し、水やりと追肥をこまめに行いましょう。また、一番果を早めに収穫すると、株の体力が回復します。

Q. 冬まで収穫できる?

霜が降りる前(最低気温10℃以上)なら収穫を続けられます。秋が深まると実が大きくなりにくくなりますが、ゆっくり熟して甘みが増します。寒冷地では不織布をかけて保温しましょう。

Q. 連作障害は気になる?

ナス科の野菜(トマト、ナス、ジャガイモ)を同じ土で続けて育てると、連作障害が起きやすくなります。プランターの場合は、土を入れ替えるか、連作障害対策を参考に土壌改良を行いましょう。

この記事を書いた人

田中 由美(たなか ゆみ)
家庭菜園アドバイザー / 畳と家庭菜園のある暮らし研究家

自宅の庭で10年以上家庭菜園を実践し、年間20種類以上の野菜を育てています。最初は「次に何を植えればいいかわからない」状態でしたが、年間カレンダーを作ってからは、1年中収穫が途切れない菜園ライフを楽しめるようになりました。菜園教室では500人以上の方の年間計画づくりをサポートしてきました。

まとめ

ピーマンはプランターでも育てやすく、長く収穫を楽しめる野菜です。

栽培のポイント – 深型プランター(15L以上)を使う – 一番花より下のわき芽を取る – 若採りで株の負担を軽く – 追肥は2週間に1回

成功のコツ – 良い苗を選ぶ – 水切れ・肥料切れに注意 – 支柱でしっかり支える

ミニトマトナスと一緒に育てれば、夏野菜の収穫がさらに楽しくなります。ぜひ挑戦してみてください。